大筋の人のトカマクに対する評価なんてこんなところで、いや、むしろ評価するほど覚えている人は少ないであろうほど不遇な人である。
乗機のダンバインのカラーリングが緑色だったこともあり、トッド=ギネスの黒いダンバイン、及びバーンの赤いドラムロと並べて
ダンバイン公式でのオーラマシン解説でも、主な操縦者 : ショウ(1〜29話)、マーベル(30〜49話)、トッド(1、2話)と居なかったことにされている。
かく言う私も、実はつい最近まで「トマカク」と名前を間違って覚えていた。
同じ間違いを犯しているものが居るはずだと探してみたけど、ダンバインファンには一人もいなかった
が、実はこのトカマク。ダンバイン・・・即ちバイストンウェルの世界観を一人で体現した物語のキーパーソンであったのだ。
彼が撃墜されるまでの経緯をたどってると・・・
ファンタジーな異世界バイストンウェル。
ファンタジーな世界であれば魔法(オーラ)によって生き返りがあってもよさそうだが、ここでは傷を癒すことさえない。
ファンタジーどころか、死というある意味最もリアリスティックなものがこの世界でも存在していたのだ。
つまり、オーラ力という異質な力を持って主人公ショウはここにいるけれども、オーラは決して万能ではないということをトカマクが身を持って示してくれたのだ。
ここから先、オーラマシンがないこと、オーラパワーが弱いこと、オーラの力が氾濫しすぎていること、オーラの力は地上ではあまりに異質・かつ強力すぎること、そして、悪意のオーラの結末(ハイパー化)・・・とオーラ力を巡り人々が苦悩していくわけだが、その予兆は全てトカマクが体現していたといっても過言ではなかろう。
ハラショー、トカマク
ハラショー、テー・ヴォースィェミヂスャト
ウラーロシア共和国 !
と言う訳で、彼の戦いの軌跡を追ってみることにする。
それまでのロボット同士(ロボットvs生物)格闘シーンと言えば剣・斧など武器の利用のほか拳もあったし、シールドの利用や回避動作なども確かに存在した。
しかし、皆ダメージを負った際は吹っ飛ばされるだけと言う、戦闘に関する無能っぷりを見せ付けていた。
そりゃ、確かに攻め8守り2ぐらいの方が楽しいかもしれないが、彼らの背負っているものは監督の首ではなく地球である。
慣れぬ空中戦であったがゆえに彼はバイストンウェルに散ってしまったが、そのことが彼の技術を貶めるものでないと言うことはこの着地技術一つからもあきらかであろう。
みつめてごらんよ あなたのなかのほうせきばこを そこにあふれていた ちいさいころのおもいでいろは
あこがれていた あかときいろの ねむりわすれるときめきでした
おもいだせない そんなことない すこしとびらを ひらくだけです バイストンウェル のぞけます。
そう、あかときいろ、即ち赤と黄色の中間色といえば緑。
緑といえばトカマク。
つまり、トカマクは憧れだったのだ!
伝説の樹の下で待ち受けていてもおかしくないときめきとはトカマクのことだったのだ!
嘘です。赤と黄色じゃありません。赤朱鷺色です。
さらに言えば、赤と黄色の中間色は緑じゃないです。
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