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トカマク劇場

トカマク・ロブスキー
ショウ=ザマより先に召還された聖戦士のうちの一人。
ハリコフ(ウクライナ。ドイツに程近い)で軍に居たこともあったらしい。
「一話で撃墜された地上人」という事以外に記憶している人は少ない。

大筋の人のトカマクに対する評価なんてこんなところで、いや、むしろ評価するほど覚えている人は少ないであろうほど不遇な人である。
乗機のダンバインのカラーリングが緑色だったこともあり、トッド=ギネスの黒いダンバイン、及びバーンの赤いドラムロと並べて


扱いしている人も一部ではいるほどだ。

ダンバイン公式でのオーラマシン解説でも、主な操縦者 : ショウ(1〜29話)、マーベル(30〜49話)、トッド(1、2話)と居なかったことにされている。

かく言う私も、実はつい最近まで「トマカク」と名前を間違って覚えていた。

同じ間違いを犯しているものが居るはずだと探してみたけど、ダンバインファンには一人もいなかった

が、実はこのトカマク。ダンバイン・・・即ちバイストンウェルの世界観を一人で体現した物語のキーパーソンであったのだ。
彼が撃墜されるまでの経緯をたどってると・・・

ここまでで明らかになっているのは、 魔法の一種と思われ、ひょっとすると地上人はこの世界で何でもできるのでは・・・?と思わせておいての突然の戦闘、そしてトカマクの死亡である。

ファンタジーな異世界バイストンウェル。

ファンタジーな世界であれば魔法(オーラ)によって生き返りがあってもよさそうだが、ここでは傷を癒すことさえない。
ファンタジーどころか、死というある意味最もリアリスティックなものがこの世界でも存在していたのだ。
つまり、オーラ力という異質な力を持って主人公ショウはここにいるけれども、オーラは決して万能ではないということをトカマクが身を持って示してくれたのだ。

ここから先、オーラマシンがないこと、オーラパワーが弱いこと、オーラの力が氾濫しすぎていること、オーラの力は地上ではあまりに異質・かつ強力すぎること、そして、悪意のオーラの結末(ハイパー化)・・・とオーラ力を巡り人々が苦悩していくわけだが、その予兆は全てトカマクが体現していたといっても過言ではなかろう。


トカマク・ロブスキー戦いの軌跡

ハリコフで戦車乗りであったと言うトカマク・ロブスキー。
空軍上がりのトッドは一時はショウをも凌ぎハイパー化するまでに至る活躍を見せたが、戦車乗りが戦闘機乗りに負けるわけがない。

ハラショー、トカマク
ハラショー、テー・ヴォースィェミヂスャト
ウラーロシア共和国 !

と言う訳で、彼の戦いの軌跡を追ってみることにする。

  • 3人で馬車にドナドナ揺られていく光景。
  • ハリコフの男は金髪を「トッド」と呼び、は日本人をショウと呼ぶ。
  • でもハリコフの男は誰にも名前で呼んでもらえない。
  • 演習開始。
  • 空を飛ぶ3機のダンバイン、空軍上がりのトッドは「地平線を見ろ」などと場違いなアドバイスを送る。
  • 演習一時中止、三機三様で着地に移る。
  • でも。着地の瞬間がハリコフの男だけ描写されていない。
  • 前受身
  • 「あのトカマクっての、大したことないな」(ようやく名前が判明)
  • 飛び立つ瞬間も描写されていない。
  • ジャップとヤンキーは会話しているけどトカマクは会話に加われない。
  • 何故か薩摩示現流の構え
  • 被弾。
  • 「どうすりゃ良いんだよぉ」
  • 墜落していくが、落ちながら戦えはしなかった。
  • 死亡

    ここで注目してほしいのは、「前受身」である(下図参照)

    前受身

    それまでのロボット同士(ロボットvs生物)格闘シーンと言えば剣・斧など武器の利用のほか拳もあったし、シールドの利用や回避動作なども確かに存在した。
    しかし、皆ダメージを負った際は吹っ飛ばされるだけと言う、戦闘に関する無能っぷりを見せ付けていた。
    そりゃ、確かに攻め8守り2ぐらいの方が楽しいかもしれないが、彼らの背負っているものは監督の首ではなく地球である。

    慣れぬ空中戦であったがゆえに彼はバイストンウェルに散ってしまったが、そのことが彼の技術を貶めるものでないと言うことはこの着地技術一つからもあきらかであろう。


    トカマクさんとエンディング

    エンディングテーマを思い出して欲しい。

    みつめてごらんよ あなたのなかのほうせきばこを そこにあふれていた ちいさいころのおもいでいろは

    あこがれていた あかきいろの ねむりわすれるときめきでした

    おもいだせない そんなことない すこしとびらを ひらくだけです バイストンウェル のぞけます。

    そう、あかときいろ、即ち赤と黄色の中間色といえば緑。

    緑といえばトカマク。

    つまり、トカマクは憧れだったのだ! 

    伝説の樹の下で待ち受けていてもおかしくないときめきとはトカマクのことだったのだ!

    嘘です。赤と黄色じゃありません。赤朱鷺色です。

    さらに言えば、赤と黄色の中間色は緑じゃないです。

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